パパの育休!期間を決める時のポイント&おすすめ

男性育休
男性育休

育休を取ろうと思うけれど、どれくらいの期間にしようか・・・
育児にしっかり関わりたいけれど、あまり長すぎると仕事に影響があるし・・・

そんな疑問や悩みを抱えているパパさんはいませんか。
男性の育休がニュースなどでも取り上げられるようになり、長期で取得する人も増えてきたようですね。
このページでは、育休期間で悩んでいるパパさんに向けて

「みんなどれくらい育休取るの?」
「何か月くらいがおすすめ?」

などの疑問にお答えします。

この記事を読んでわかること

  • 男性の平均育休取得期間
  • 育休期間で迷ったときのポイント
  • 育休3か月と6か月のメリットデメリット

1 データを確認|男性の平均育休期間ってどれくらい?

まずは男性の育休に関するデータを見てみましょう。
客観的なデータを見ることで、自分が持っている男性の育休に対するイメージが変わるかもしれません。

男性の育休取得率と平均育休取得期間(2022年、2023年)

厚生労働省が2022年度に行った調査では、企業などで働く男性の育児休業取得率は約17.13%でした。2021年度の13.97%と比べると、3.16ポイント上昇し過去最高を記録しています。


※各産業に属する常用労働者5人以上を雇用している民営事業所を対象とした調査です。6,300の事業所を対象に調査を行い、有効回答は約3,339でした。
(参考:令和4年度雇用均等基本調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-r04.html)

17.13%という取得率は、思ったより高いと感じる人もいれば、「たった17.13%」と感じる人もいるかと思います。ですが、調査から3年前の2019年は取得率が7.48%だったので、約10ポイントも上昇しているんです。

次に、厚生労働省が「従業員数1,000人超の企業に対して行った調査」を見てみましょう。
この調査では、男性の育休取得率は46.2%でした。さらに、同様の調査では男性の育休取得日数の平均は46.5日でした。
(参考資料:令和5年度男性の育児休業等取得率の公表状況調査(速報値)https://www.mhlw.go.jp/content/001128241.pdf )

従業員数1,000人超という大手企業を対象にしていますが、半数近いパパが育休を取っています!
男性の育休は取りづらい・・・というイメージがある方もいると思いますが、規模が大きい会社では育休を取るパパは45%以上もいるのですね。

さらに、この調査結果から、厚生労働省は男性の育休取得率向上のための取組が、次のような職場全体に好影響を与えるとしています。

  • 職場風土の改善
  • 従業員満足度・ワークエンゲージメントの向上
  • コミュニケーションの活性化

男性が育休を取りやすくなるよう取り組むことは、企業側にもいいことがたくさんあるということですね。

育休取得率の目標を大幅に引き上げ

厚生労働省は、男性の育休取得率について「2025年までに30%」を目標としていましたが、2025年に 50%、2030年に85%へと大幅に引き上げています。

2022年度が17.13%だったことと比べると、目標まで30ポイント以上あります。目標達成に向けて、国は新しく産後パパ育休制度を創設したり、育児休業給付金の給付率を引き上げることを検討したりしています。

このように、国は男性の育休取得を奨励しています。今後パパたちが育休を取るケースはますます増えていくことが予想されます。

2 育休期間で迷ったらこう考える

次に、実際にどれくらい育休期間をとろうか考えるとき、ポイントとなる3点について解説します。

  • 経済面:育児休業給付金の支給額
  • 生活面:赤ちゃんの成長スピード
  • 生活と仕事の両立:復帰後の会社の繁忙期と閑散期

どれも大切ですが、育休を取るならこれはゆずれない!という自分なりの軸について考えてみてください。なんとなくのイメージで育休期間を決めてしまうと、「育休中にこれもやりたかったのに・・・」と後悔してしまうかもしれません。

自分が重要視するポイントを考えてみましょう。

経済面:育休中は給与はどうなる?

育休中は育児休業給付金が給付されます。給与はなくなり、この給付金を給与がわりに生活していく人が大多数です。

では、給付金はいくらもらえるかというと・・・
休業開始時賃金日額×支給日数×67%という式で計算されます。

ざっくりいうと、税金を引かれる前の給料の2/3をもらえることになります。
手取りでいえば、今までもらっていた給与の80%程度になると言われています。

育休中は給料が減るという人がいますが、実際には今までの80%の額の給付金がもらえるということですね。
ただ、2/3という割合は育休取得半年までですので注意が必要です。それ以降は1/2になりますので、育休期間を半年以上にする人は6か月目から給付額が減ることをしっかりおぼえておきましょう。

お金の話は敬遠されがちですが、家族の生活を支えるために実際には避けては通れないものです。育休期間によっては、もらえる金額が変わりますので注意しましょう。

生活面:赤ちゃんの成長スピード

育休期間は、赤ちゃんの成長に合わせて考えることもできます。
例えば

・首がすわる頃までは母子ともに大変というし、それくらいまで育休とろう→3か月

・離乳食を一緒に作りたい!→最低5か月

こんな感じで、赤ちゃんの成長スピードから育休中の日常生活を考えてみてもいいでしょう。以下に赤ちゃんの成長スピードとイベント、日常生活のイメージをまとめました。
自分のイメージする育休と照らし合わせてみてください。

月齢生活・成長イベントメモ
0基本は寝ています 寝るのが上手な子だと「ずっと寝てる」というイメージ。
ママのケアを中心的に。
1手足バタバタ、追視1か月健診、お宮参り、内祝い外出は授乳やミルクのタイミングに注意!
2「あー」「うー」としゃべる
ハンドリガード
予防接種開始自分やママの予定+赤ちゃんの予定管理が必要に
3首がすわる3か月健診、お食い初め健診はパパでも行ける
4ものをつかむ  少し体がしっかりしてくる
5声を出して笑う離乳食スタート初期離乳食は結構面倒・・・
6寝返り、人見知り、夜泣きハーフバースディ両家集まって祝う人もいる
7おすわり、歯が生える離乳食が1日2回に。離乳食の頻度が増えるとさらに面倒・・・
8はいはい、支え立ち離乳食1日3回動き始めると目が離せません
9つかまり立ち、後追い ぐらぐらしながらたっちしている姿は愛らしいですが、
転ばないかひやひや。
10伝い歩き 
11立つ 
12しっかり立てる、1、2歩歩く1歳誕生日 
(参考:https://baby.mikihouse.co.jp/preparations/one-year-chart/

その他イベント:初節句(女の子はお雛様3月3日、男の子は端午の節句5月5日)

上の表を見ると、赤ちゃんと一言で言っても月齢によって生活リズムやできることが全然違うことがわかると思います。新生児と1歳の子を比べると、まるで違う生き物かのようです。

自分のイメージしている育休中の生活は、予定している育休期間に実現できそうか考えてみてください。

生活と仕事の両立:会社の繁忙期と閑散期

育休期間を決めるうえで、復帰した時に会社がどのような状況か想像してみることも大切です。

育休を数か月単位で取ると、休みの前後で会社にも変化があります。人事異動や業務のルール変更、取引先の情報など。しかも休んでいたのは自分だけなので、変更を知らないのも自分だけ。

育休明けはそういった変化を敏感にキャッチし、知らないことを積極的に補完していく必要があります。

おすすめは仕事の閑散期に復帰すること。業務が落ち着いていれば、ゆとりを持って仕事に慣れていくことができます。わからないことをまわりの人にも聞きやすいですしね。

また、復帰後すぐに残業が続くと体力的につらいです。復帰直後は生活リズムの変化から体調を崩す人が多いので、残業はできるだけ少なめに。
パパの帰りが遅いと、帰りを待っているママと赤ちゃんへの負担も大きくなるので注意が必要です。

3 おすすめの期間|3か月 VS 6か月 どっちがよかった?

僕は、第一子の時は育休3か月、第二子の時は6か月の育休を経験しました。どちらがよかったかよく聞かれますが、おすすめは6か月です。
3か月の育休はあっという間に終わってしまったという印象があり、もっと長く赤ちゃんと過ごしたかったと思ったからです。

ただ、上の章で述べたように育休期間は経済面や仕事との兼ね合いなどいろいろな側面から決めるものです。3か月の育休にもメリットがありますし、長い育休期間にはデメリットもあります。

僕が経験し感じた、3か月と6か月のメリットとデメリットを解説していきます!

育休3か月のメリット

職場の変化が小さい

人事異動、業務のルール、顧客情報など会社は日々変化しています。
「あれ、このルール変わったんだ・・・」「この人今は違う部署に行ったんだ・・・」といった変化に育休明けは対応していかなくてはなりませんが、育休3か月であれば変更点をフォローするのも比較的簡単だと思います。

育児の最初の山場を経験できる

育児は、赤ちゃんが生まれて3か月くらいが最初の山場と言われます。
赤ちゃんも生まれてすぐは弱弱しいですし、パパママも赤ちゃんの世話に慣れていません。さらに赤ちゃんの世話は朝も夜も関係なくありますので、睡眠時間がとれず身体への負担が大きいです。

3か月の育休を取ると、この山場を経験できます。
新生児期から首がすわるころまでの、小さな小さな赤ちゃんを可愛がることができます。
また、出生直後から育休を開始すると夫婦そろって育児を始められます。最初の3か月という山場を一緒に乗り越えたという経験は、夫婦の信頼関係をより強いものにしてくれますよ。

育休3か月のデメリット

育休に慣れたと思ったら終わってしまった・・・

初めての育児は慣れないことばかりです。
抱っこの仕方、沐浴の仕方、授乳やミルクのあげ方・・・初めてのことなので、試行錯誤しながら毎日一生懸命です。

そうすると、毎日頑張ってお世話していたら、あっという間に終わってしまったという人が多いです。赤ちゃんと過ごす時間はあっという間なので、少し慣れてきたかな?と思った頃に3か月経ってしまったとなりがちなんですね。

奥さんの体力回復にはもう一歩

パパの育休取得の目的の1つが、体力が落ちているママのケアです。産後はホルモンバランスの乱れから、気分が落ち込んでしまいがち。日本産婦人科学会によると、産後うつに最もなりやすい期間は産後3か月までだそうです。
3か月育休を取ると、精神的に一番大変な時期は一緒にいられたものの、回復途中のママを残して仕事に戻ることになります。さらに、パパがやっていた家事や育児をママが代わりにやることになるので、ママの負担はかなり大きくなります。

ママの体調を考えると、体力回復までもう少しという感じです。

育休6か月のメリット

ママの体力が回復してくる

6か月経つとママの体力がだんだんと回復し、精神的にも落ち着いてきます。赤ちゃんの成長を一緒に喜んだり、家族3人で出かけたりできるようになっていきます。
近くの公園へでかけたり、多少遠方でも遊びにいけるようになってきます。

※回復具合はママによりますし、100%回復しているわけではないですのでサポートは必要です。

赤ちゃんがママやパパを認識する

赤ちゃんは生後3,4か月ごろからママとそれ以外を区別できるようになり、生後6か月くらいから人見知りを始めます。
この生後6か月らいの時期に、パパ見知りをする子がいるそうです。パパ見知りは、人見知りのパパバージョンです。パパが普段仕事で家にいないので赤ちゃんはパパに慣れていなくて、抱っこされても大泣きしてしまうそうです。

でも、育休で6か月間一緒にいると赤ちゃんとたくさんの時間を一緒に過ごすことができるので、しっかりパパに慣れてくれます。

僕は第一子の時は育休3か月でしたが、仕事復帰し少し経ったころ、抱っこしても大泣きされてしまいました。ママが抱っこすれば泣き止みますが、僕が抱っこすると泣き続けます。今思えば、あれこそがパパ見知りでした。仕事から帰って、かわいいわが子を抱き上げたら大泣きされてしまったので、悲しかったです。

第二子では育休が6か月あったので、たくさんの時間を一緒に過ごすことができました。だからパパの抱っこでも安心して寝てくれます。復帰してからも、僕に大泣きすることはなく、僕が近づくとにこっと笑ったり、ハイハイでそばに近寄ってきてくれます。

育休6か月のデメリット

ブランクが長くなり、会社の変化を感じる

仕事から離れている期間が長いほど、会社で起こる変化は積み重なっていきます。人事異動、業務のルール、顧客情報など、復帰後は一気に新しい情報に対応していかなくてはなりません。
ブランクが長くなると、こうした変化に対応することが大変です。

ママと赤ちゃんはパパがいない生活に慣れるのが大変

6か月の間パパが家にいてくれたおかげで、ママも赤ちゃんも3人で生活することに慣れています。
復帰するとパパがいなくなった穴を、ママが一人で埋めることになりますので、家事育児の負担が一気にママにのしかかります。

育休から復帰する前に、家事育児の分担をしっかり相談しておくことがおすすめです。

まとめ

いかがでしたか。
このページでは以下のことをお伝えしました。

  • 男性の平均育休取得率は17.13%
  • 1,000人超の従業員の企業では、約半数が1か月以上の育休を取っている
  • 育休期間を決めるときは、経済面、生活面、仕事面などから検討することが大切
  • おすすめの育休期間は6か月とその理由

育休期間を決めるには、自分の希望だけではなく、経済面や仕事の状況などいろいろなことを考えなくてはならず大変ですよね。

でも、育休に入れば、いったん仕事から離れて家族との時間をたっぷり持つことができます。大切な赤ちゃんの世話ができる時間は至福の時ですよ!

希望の育休期間を吟味して家族と充実した時間を過ごしてください!

目指せパパっ子! パパと娘の育休ライフ